活動記録

2016/05/14 栃木製材工場視察
日 時:2016年5月14日(土)
視察先:株式会社 栃毛木材工業  栃木県鹿沼市下粕尾1077(宇都宮駅より車で約1時間)

参加者:狩浦副会長、中條理事、笠原理事、渡辺氏(株式会社飯田善彦建築工房)、中尾理事

対応者:関口氏((株)栃毛木材工業・代表取締役)、落合氏(栃木県集成材協業組合・営業部部長)、鹿妻氏(栃木県集成材協業組合・業務部部長)

行 程:7:00横浜駅西口集合→8:08東京駅からやまびこ127号に乗車→9:01宇都宮着、落合氏、鹿妻氏の車2台で見学先へ
    →10:15頃(株)栃毛木材工業(製材・プレカット工場)着、関口氏から説明をうかがい、工場見学へ、
    →12:00頃昼食(手打ちそば処「嵯峨」)、昼食後、(株)栃毛木材工業本社工場見学、
    →14時頃 宇都宮駅、14:20なすの276号に乗車、15:16東京着、横浜へ。
 
内 容:
(1) 工場の概要
製材からスタートし、H.4年にプレカット工場(補助金は1/2)を開設。山林を取得し、林業も行うようになる。
現在は700ha所有し、経営権のみ取得は500ha。社員は15名で年間100haを伐採している(下草刈りなどは外注)。
年間で40,000m3の丸太が出ているが、12,000~15,000m3しか自社工場で製材できていない(フル稼働状態)。
製品としては年間6,000m3出荷している(1日30m3)。木造住宅は年20棟ほど手掛けている。
社寺なども。ラミナを出荷し、集成されたものは公共事業にも使われている。
 
(2) 工程
・伐採;2m、3m、4m、6m、7m材がある(木の状態によっても、玉切りの長さが変わる)。
・皮むき:同時に、材の径や樹種ごとに分類。機械の能力はまだ余裕がある。
・製材:ツインバンドソーが導入されている。製材機は5億2千万(うち補助金は2億2千万)
・乾燥:高温3台、中温1台(ボイラーからの蒸気を利用)。
・ボイラー:バイオ(バーク、木くず(他社からも受け入れ))と重油(バックアップ)。
 まだ余裕があり、未利用分はの蒸気は捨てている状況でもったいない。
 ハウス栽培農家など売り先を開拓したい。板材は桟積みして中温で1週間、角材は高温でスギ1週間、ヒノキ4日。
 高温のため、あまり灰は出ない。出た灰は産廃。
・モルダー:3台稼働している(20万円(中古)、2000万円(40年前?で)、
 7000万円(新品、7m材の含水率、ヤング測定もできる))

(3) その他
・削りかすなどは家畜の敷き藁として販売している。
・3億の売り上げがあるが、収支はトントン。借金分は返済できていない。
・最近、バイオ燃料の価格が上昇している。未利用材(山に放置されている材、枝木、根)も利用していきたい。

(4) 「木の基地」へのアドバイス
・大井製作所は堅実で技術力がある。昔の機械でもメンテナンスしてくれる。
・ランニングコストとしては、ボイラーの水に入れる薬代(軟水から硬水へ)、
 ダイオキシン対策、ばい煙対策、ボイラー定期点検なども必要。
・もし発電するのであれば、そのためのボイラーと乾燥機用のボイラーは別にする必要がある。(必要量が異なるため)
・皮つきのまま放置しても、夏季以外は大丈夫(虫に食われない)。
・紙用パルプにするなら、皮むき機は必要。皮むき機の中古もあると思う。
・中古機械にも補助金は利用できる。中古の原価償却は2年としてもよい。
・ボイラーの中古があったとしても、品質が良くないので勧められない。
・大量生産するのでなければ、バンドソーはツインでなくてもよい。(ツインのほうが安全ではあるが)
・中古機械は輸出されているほどなので、数は多いと思う。
 
 
  事務所前にて                                            皮むき機
 
         皮むき後の丸太                                     バーク
 
    ツインバンドソー                                       チッパー
 
         チップ                                                 テーブルバンドソー
 
  ボイラー                                ボイラーの燃料
 
   乾燥機(高温)                                           モルダー
 
   モルダーで加工した壁板                               バンドソー(本社)

50年前?のバンドソー(本社)
 

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