2024/11/09 | 山梨県道志村にて山の学校を開催 |
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令和6年11月9日、山梨県道志村にて山の学校を開催いたしました。
この日は、2年前に一度参加してくれた方を含めての参加者様だったので、
前回植樹した苗木の成長経過を初めて現地で観察することができました。
その日1日の学習内容についてご紹介いたします。
まず、現地に到着して今回初めて川魚の放流釣り体験を行いました。
この体験は、
・川魚の生きる美しい水はどこからやってくるのか?
・道志の山々が育む綺麗な水で獲れる魚にはどのような種類がいるのか?
・実際に魚を自分で釣って、下処理をして焼いていただく
という、山が育む水と森林を保全する意味と命や食の有り難みを一連の流れ
として理解し、食育も交えた学習を行うためカリキュラムに今回初めて組み
込みました。
道志村の綺麗な川の水はとても冷たく透き通っており、魚は肉眼で確認でき
るのですが、警戒しているのか?なかなか思うように餌に食い付かず・・・
いろいろとみんなで工夫し合って、川の流れにそって餌が動くようにすると
釣りやすいということがわかり、最終的には9匹釣れました!

参加人数分は釣ることができず不足分は購入する予定でしたが、なんとフィ
ッシングセンターのスタッフの方のご好意で3匹おまけでいただきました。
準備段階から持ち帰る際までとても良くしていただき、ありがとうございま
した。
魚たちをクーラーボックスに入れ、次の場所へと向かいます。
次は山での体験です。山の中では
・大径木の伐倒見学
・薪割り体験
・木登り体験
・植樹の成長観察
を行いました。
大径木は、まずチェーンソーで切れ込みを入れ、倒す準備をしていきます。
この切れ込みが倒れる方向を左右することになり、非常に重要な作業となり
ます。
その後木にあらかじめ括られたロープを引っ張っていきますが、人力ではか
なりの力がいるため、大きな機械を使用します。
レバーを下げるとロープが引っ張られる仕組みになっていて、何度かレバー
を下げると・・
だんだんミシミシという音が大きくなっていき、木が周りの木の葉を散らし
ながら倒れていきます。

倒れた木が山に着地すると、大きな地響きとともにドーン!という音が山に
鳴り響き、参加者の皆さんからおぉ〜!という歓声が沸きます。何度見ても
見慣れることのない圧巻の光景です。
その後は切ったばかりの切り株や年輪を観察しました。

続いて大人は薪割り体験、子どもたちは木登りと植樹の観察を行いました。
薪割りは大きな木の周りから少しずつ細かい薪にしていくのですが、これが
なかなか思うところに斧をおろすことが難しく、大人の方でも苦戦するほど
です。
その間に子どもたちはハーネスを付け、木登りをします。山では本来このよ
うにして木に登り、枝を落として木の成長を促す作業を行うため、その学習
の一環として行います。
高いところが怖いという子も一生懸命に登っていました。こちらのお姉ちゃ
んはなんと頂上まで到着し、ゴールにある鈴を鳴らすことができました!
その後は以前植えた植樹の観察へ。植えてくれたお子さんたちの身長も、
樹木の背も伸びていて感動。添木を確認するとかなり成長していることがわ
かります。しかし、先に観察した年輪のように伐採できるような木に育つ
まではまだまだ何年もかかるのですね。
山を育む年月の重さを再確認させられます。
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次はコミュニティセンターいこいへ向かいます。ここでは魚の下処理と昼食、
その後木工体験を行いました。
魚を塩焼きにするため、内臓をとる下処理をしていきますが、薪割りに引き
続き大人の皆さん大苦戦。さっきまで生きていた命の有り難みを感じながら、
いよいよ焼いていきます。
こんがりと焼けたニジマスは、身がほろほろでとっても美味しく焼けていま
した。


食事の後は、いこいの広間スペースで木工体験会を行います。季節柄、クリ
スマスツリー、オーナメント、大人は靴べらなど個々に制作を楽しみました。
それぞれの個性が出ていて、どの作品も魅力的ですね!
大人の皆さんもかなり集中されていました。


今回は新たな体験内容を組み込んでの山の学校でしたが、食育をも踏まえた
多方面からのアプローチによって、より一層森林に対する理解が深まったの
ではないでしょうか。
私たちも、何事も深いところで繋がっていることを日々の生活でも忘れずに
今できる活動をコツコツ行っていくことの重要性を改めて、身をもって実感
することができたと思います。今回初めて行った体験では、今後改善すべき
点も確認することができましたので、幣協議会としても、更に山の学校の質
をブラッシュアップし、より良い未来を守るため活動を続けてまいります。